持ち家か賃貸か
家を買うか借りるか、どちらのほうがお得なのか考えてみた。今回は経済的な面だけを取り扱う。他の点、例えば持ち家の自由度や、賃貸の移動のしやすさ、近隣住民についてなどは考慮しない。 最初に前提とする数字を並べる。場所や時代によって異なると思うが、その場合は適宜数字をアップデートして計算し直してほしい。 Mortgage APR 3.0% Property tax 1% Maintenance fee 1% Closing fee, HOA fee, insurance N/A Price-to-Rent Ratio 35 シナリオ1: $1Mの家を現金で購入した場合 この場合、家に住み続けるために払うコストは年間2%だけ。なので$20k/year。30年住んだ場合でも$600kの出費で済む。 一方、賃貸の場合、Price-to-Rentが35なので、年間の賃料は$28k/year。30年住むと$840kの出費となる。これだけを見ると家を購入した方が経済的にメリットがある。 ただし、ここからさらに投資的な要素を考えなければならない。まず持ち家の場合。不動産価格がどれだけ上昇するかはわからないが、ここでは過去10年の平均を見てみることにする。物件によって大きく異なると思うが、例えば一つのHouse price indexを見てみると、年間4%程度の値上がりがある。 https://www.spglobal.com/spdji/en/indices/indicators/sp-corelogic-case-shiller-us-national-home-price-nsa-index/#overview シアトル地域のインデックスは年間6%程度。 https://fred.stlouisfed.org/series/SEXRNSA 次に賃貸の場合。$1MをS&P500に投資したものとする。この場合の10年の年利は11.72%。一般的によく言われる数字で7%程度。 30年後の金額を比べてみると、持ち家の場合は$3.2-$5.7Mくらい。株で持った場合は7.6M-23Mくらい。賃貸のほうがだいぶお得になる。 なお、年間出費差額の$8k/yearを株式投資しても、30年後は$0.7-$1.6Mくらいとなる。まだ賃貸のほうがお得。 シナリオ2: $1Mを全額住宅ローンで購入...