アメリカでAMEXの申し込み

日本と同じように、アメリカにも個人の信用情報のデータベースがあり、自動車ローン、家の賃貸契約、クレジットカードの申し込みなどの場面でそれをチェックされる。このデータベースは数社の民間企業によって維持されていて、クレジットヒストリーと呼ばれている。氏名や住所、過去の支払い履歴などが記録されているらしい。わかりやすく数値化したものはクレジットスコアと呼ばれている。

さて、アメリカでは基本的に現金は使わずクレジットカードで生活するのだが、新しくアメリカに引っ越してきた人はここで大きい問題にぶつかる。クレジットヒストリーが無いので、クレジットカードの審査に通らないのである。新しくクレジットヒストリーが登録されるまでに約3か月、そしてそこからしばらく信用を積まないとカードの審査には通りにくい。

そこで、新しくアメリカに引っ越してきた日本人が取り得る選択肢はいくつか。

- 現金のみで生活をする。-> 無理。人並みの生活をしたければ諦めるべき。
- 日本のクレジットカードで生活をする。-> 現実的。数%の損失で生活できる。ガソリンスタンドで機械に拒否される程度。
- デビットカードで生活をする。-> これも日常生活では大丈夫。何か犯罪の被害にあった時の保障が心配な程度。
- 日系のドル建てクレジットカード。 -> JAL USAカードとかクレジットスコア無しで審査されるカード。これを使っている日本人も多い。
- セキュアカード。-> 口座の残高を担保に使えるようなカード。使ったことないので知らない。
- 勤務先と関係の深いカード会社? -> うちの場合はFirstTech Credit Unionというところが社内の敷地に支店を持っていて、社員であるというだけでカードを発行してもらえた。勤務先の人に聞くべき。

これらに加えて、アメリカンエクスプレス(AMEX)も候補に入る。AMEXは海外移住者向けのサービスを展開していて、日本でAMEXカードを使っていれば、クレジットスコアが無くても一枚だけカードを発行してもらえるのだ。自分の場合は、緑のAMEXを日本で4年程度使っていたので、このサービスが使えた。アメリカで申し込んだのはゴールドAMEX。ポイントの残高も転送してもらえるらしい。公式のページは、AMEXのサイトで言語切り替えページに行くとリンクが見つかる。

で、今回それに申し込んだのだが、とても手続きが面倒だったのでここにメモ。自分は10月頃にオンラインで申し込みをした。2週間以内には審査の結果が届くとの説明だったが、自分の場合は住所の証明を提出しろとのレターが届いた。おそらくこれは、AMEX側がクレジットヒストリー上で住所の確認ができなかった場合にとられる手続きらしい。証明として要求されたのが、銀行からの個人の住所を証明するレター。銀行に行って説明したところ快く引き受けてくれたので助かったが、不親切な銀行を使っている人は大変だろうと思う。

で、一度そのレターを提出したものの、今度はそのレターに署名した人の確認ができないとのレターが届いた。どうやらレターのヘッダに書かれていた銀行の電話番号に電話をし、その銀行員が実在するかを確認しようとしたらしい。今回は、その電話番号は銀行代表の電話番号であったらしく、当然のように銀行員につながることはない。そこで、その銀行員個人の電話番号をレターに追加してもらい、それを提出した。
だが、それでも結果は変わらず。ヘッダの電話番号を優先し、支店の電話番号にはAMEXはかけようとしない。こちらからその銀行員とともに電話しても結果は変わらず。この時点で2か月くらいが経過。

結局諦めてオンラインで再申し込みをしたところ、数日で審査がおり、カードが郵送されてきた。この頃にはクレジットヒストリーに住所が登録されていたようだ。めでたしめでたし。


結論としては、AMEXの海外カード発行サービスは便利だが、面倒を避けたかったら、入国から最低限3か月くらいは待ち、住所が登録されてから申請を行うべきということ。

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